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無理なく続ける企業のSNS運用体制

会社やお店でSNSの担当を任されると、毎日面白い投稿をしなければいけないのではないかと、身構えてしまいがちです。けれど、本来の業務を抱えながら1人で背負い込んでしまうと、数カ月もしないうちに息切れしてしまいます。長く発信を続けて成果につなげるためには、個人の頑張りに頼るのではなく、普段の仕事の延長で無理なく回る運用体制を整えておく必要があります。

1人で抱え込まない「兼任」の前提づくり

多くの会社や店舗では、専任のSNS担当者を置くのは難しく、広報や総務、販売などの業務と兼ねることがよくあります。このとき一番危険なのは、「通常業務が終わった後の空き時間で投稿を作る」という進め方です。繁忙期になれば作業は後回しになり、やがてアカウントの更新が止まってしまいます。

兼任で進めるなら、まず週にどれくらいの時間をSNS作業に使えるのか、社内で合意を取っておきます。「毎週火曜日と木曜日の午後に1時間ずつ、合計2時間を作業にあてる」といった具体的な枠を、あらかじめ業務のなかに確保します。この時間を確保すること自体を、会社としての共通認識にしておくことが欠かせません。

あわせて整えておきたいのが、社内のバックアップ体制です。文章を書く人や写真を撮る人を完全に分ける必要はありませんが、「担当者が休んだときに誰が対応するか」「緊急時の連絡先はどこか」を事前に共有しておきます。1人だけに情報や管理権限が集中している状態をなくしておくだけで、精神的な負担はずいぶん軽くなります。

日常の業務からネタを拾う仕組み

「発信するための特別な出来事」を毎日探そうとすると、すぐにネタが尽きてしまいます。SNSで興味を持たれるのは、特別なイベントだけではありません。日々の仕事のなかにある当たり前の風景や工夫も、十分に題材になります。

例えば、新商品の検品をしている様子、仕入れた材料を並べた写真、売り場のディスプレイを変えているところ、よく受ける質問への回答など、現場では見慣れた光景が、外の人にとっては新鮮な情報になります。自分たちにとっては日常茶飯事の作業でも、初めて見る人にとっては興味深いコンテンツになります。

ネタ切れを防ぐには、都度考えるのではなく、日常的にネタをためておく場所を作っておくのがおすすめです。スマートフォンやパソコンのメモ帳に、気付いたことや質問された内容を1行ずつ書き残しておくだけで構いません。

また、社内の他のスタッフにも「写真や話の種があったら教えてほしい」と声をかけておき、チャットツールや共有フォルダに集まるようにしておくと、担当者が社内を歩き回ってネタを探す手間が省けます。

撮影と確認の手間を減らす工夫

投稿の準備に時間がかかりすぎてしまう原因の多くは、撮影への気負いと、社内の確認フローの複雑さにあります。

高価な専用カメラを用意したり、何枚も撮り直して凝った加工を施したりする必要はありません。今のスマートフォンはカメラの性能が十分に高いため、日常の記録であれば手持ちのスマートフォンで十分です。手元がブレないように小さな三脚を机に置く、手元を少し明るく見せるために卓上用のリングライトを用意する、といった道具を1つか2つ用意しておくだけで、見栄えの良い写真が手早く撮れます。

また、投稿前の確認プロセスが長すぎると、タイムリーな発信が難しくなり、担当者の負担も増します。何人もの上長が順番に文章を推敲するような形ではなく、確認者は原則として1人に絞り、「投稿してはいけない禁止事項」だけをあらかじめ決めておくのが現実的です。個人情報や機密情報、他社への言及など、避けるべき基準を明確にしておけば、その枠に触れていない限りは担当者の裁量で投稿できるようになり、日々の作業が滞りません。

続けやすいペースを最初から決めておく

SNS運用を始めるとき、「平日毎日1回投稿」のような高い目標を掲げてしまいがちです。しかし、最初から高い目標を立てると、少し忙しくなっただけで更新が途絶える原因になります。

無理に毎日投稿を目指す必要はありません。まずは「週に1回」あるいは「週に2回」など、確実に続けられる頻度から始めます。安定して回るようになってから、必要に応じて少しずつ頻度を増やせば十分です。大切なのは頻度の高さではなく、決まったペースで発信が続いていることです。

また、思い立ったときにその場で書いて投稿するスタイルだと、急な用事や体調不良でペースが崩れてしまいます。週に1回、あらかじめ決めた日時にまとめて2〜3本分の下書きを用意しておき、予約投稿の機能があれば使って配信スケジュールを組んでおくのがおすすめです。手元に常に1〜2本分のストックがある状態を作っておくと、気持ちに余裕を持って日々の運用に向き合えます。

明日の朝にできる最初の一歩

運用体制を整えるといっても、社内の規程を何ページも作ったり、全員を集めて長時間の会議を開いたりする必要はありません。大がかりな準備を始めると、それだけで動けなくなってしまいます。

まずは明日の朝、手元のスマートフォンで仕事場の風景や作業机の様子を1枚だけ撮影してみてください。そして、最近社内やお客さまとの会話で話題に上がったことを、スマートフォンのメモ帳に1行だけ書き留めてみます。その写真と短いメモを、そのまま投稿の素材として使えそうか眺めてみることが、無理のない運用のスタートラインになります。

株式会社パグ党では、自社でWebメディアやSNS、ライブコマースのチャンネルを立ち上げて運営してきた経験をもとに、会社やお店の情報発信について相談に乗る「情報発信顧問」も行っています。自分たちに合った運用の仕組みを整えたいときは、いつでもお気軽にご相談ください。

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